テロの潜在的ターゲットであるロサンゼルス
これまでロサンゼルスは、LAX(ロサンゼルス国際空港)やロサンゼルス港・ロングビーチ港等の重要な経済インフラ、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどのレジャー施設、ライブラリー・タワーなどの超高層ビル等、多くの国際的に知られた象徴的施設を抱えているため、潜在的テロ攻撃の可能性が高い地域だと言われてきました。しかしながら、それらの施設は何もロサンゼルスに限ったものではなく、サンフランシスコやシアトル、マイアミ等にもあるはずなのに、なぜロサンゼルスが狙われるのでしょうか。それにはいくつかの理由があり、まず第一に、テロリストは一度狙った目標は決して諦めないという性向を持っているからだと言えます。以前、アルカイダのテロリストがインタビューにてウサマ・ビン・ラディンやザワヒリは絶対に狙った目標を諦めないと述べていましたが、それは世界貿易センタービルや米軍、米国大使館など同じ標的が繰り返し狙われてきたこれまでの事実が証明しています。ロサンゼルスは2000年にLAXがテロのターゲットとなった(米国とカナダの国境にてテロリストを逮捕したことにより未然に防止)ことからも、テロリストは引き続き、当地でのテロ攻撃の好機を窺い、準備をしていると見て間違いないでしょう。第二の理由として、ロサンゼルスは敵(Enemy)から公然と(テロ攻撃目標として)警告されていることが指摘できます。昨年9月オレンジ郡出身の男がビデオテープの中で、「第1のターゲットはオーストラリア、そして次のターゲットはロサンゼルスだ」と宣言しました。当初地方警察の情報部門は精神障害者の戯言と判断しましたが、その後事態は深刻な状況へと移行していきます。なぜなら2ヶ月後の11月に、オーストラリアにおいてオイル&ガス工場や運輸施設へのテロ攻撃を企てていたとして同国警察により一斉検挙された18名のテロリスト達の攻撃準備過程が、余りにも9.11テロや世界中で起きている(アルカイーダによる)テロ活動と類似していたことが明るみとなったからです。現在ではオレンジ郡出身の同人物はアルカイーダの代表者(representative)であることが判明しています。
カリフォルニアに在住していた多くのテロリストの中には既に逮捕された者や処刑された者もいますが、他方、依然として我々が監視下においている者や当地で結婚して市民権を取得している者もいます。彼等は家族や同僚などに対し、自分がテロリストだという真実を明らかにすることなく、一般社会にとけ込みながらも着々とテロの準備を進めているかもれないのです。そしてテロ攻撃の対象にはシンボル的施設に限られず、例えばEasy
Targetとして多数の市民が集まるショッピングモール、映画館、学校他も狙われる可能性があります。そうした攻撃が市民社会にもたらす心理的影響は計り知れません。 |