各受章者の対日功績
キティ・サンキ 【旭日双光章】

キティ・サンキ氏は東京生まれの日系3世。沖縄米軍基地内のクバサキ高校を卒業した後カリフォルニア大学ロサンゼルス校で学士号を取得。平成21年に引退するまでロサンゼルス統一学区にて教員を務めました。教師として働く一方で、日系コミュニティにも積極的に参加しています。正義感が強く、日系コミュニティ内で指導的な立場をとりつつ、第二次世界大戦時の日系人強制収容に対する米政府からの謝罪を求め、活発に活動しました。同人は、南加日系商工会議所、南加日系婦人会、日系オプティミスト・クラブ、日系アメリカ人市民同盟ダウンタウンロサンゼルス支部等、ロサンゼルスの主要な日系団体において活発に活動しており、日系人及び在留邦人の絶大なる信頼を勝ち得ています。
同人は平成4年より、日本人や日系人社会の親善や福祉向上、日米間の理解促進などに資する活発な活動を行い、在ロサンゼルスの代表的な日系団体である南加日系商工会議所に入会しました。平成28年の同人の会頭就任は、女性として初めてということだけではなく、英語を母語とする会長の誕生という意味でも画期的でした。より多くの日系人に対して同商工会議所への入会をアピールするとともに、同人が米国社会で培った人脈を通じ、ロサンゼルス港湾局や他国の商工会議所などとの共同イベントを開催するなど地域社会との交流を強化し、日米間の橋渡しを強化していくための土台を築きました。同人は、平成28年を通じ、南加日系商工会議所会頭として、外務省が平成29年秋にロサンゼルスに設置する予定であるジャパン・ハウスの現地運営委員を務め、現地の日系コミュニティ代表としてジャパン・ハウスのあり方に関する議論に参加しました。
同人は、平成18年より南カリフォルニアにおける日系婦人相互の親睦活動、社会福祉活動を積極的に実施し、日系婦人の地位向上に多く寄与している南加日系婦人会に参加平成20年より今日に至るまで副会長を務めており、同会奨学金委員会の委員長を務めている他、現地の日系人高齢者の慰問を実施。同人が副会長を務めるJACLダウンタウンロサンゼルス支部と協力し、女性の活躍を後押しするために毎年活躍した女性をウーマン・オブ・ザ・イヤー(Woman Of the Year)として選定、表彰を行っています。
同人は、日系コミュニティ内の親善及び子供達の健全な育成を目指す日系オプティミストクラブ(JAO)において平成17年から現在に至るまで青少年部門の副会長を務めています。同人は子供達を招待して毎年実施しているクリスマス会、ハロウィン・パーティ、イースター・パーティなどを取り仕切り、事前の協賛金集めの他、多くのボランティアとともにイベントの司会、運営など中心的な役割を果たしています。
同人は日系アメリカ人市民同盟(JACL)ダウンタウンロサンゼルス支部において長年に渡わたり会長を務め、第二次世界大戦中の日系人強制収容に対する米政府による謝罪と補償を要求し、ロビー活動を行いました。同人は、JACLを通じ、社会貢献にも注力しており、同支部に隣接したスキッド・ロウ地区(ホームレス等が多数存在し、十分な教育を受けることができない子弟も多い)に隣接するナインス・ストリート・スクールへの奨学金を集める夕食会を平成元年に支部の設立60周年式典と合同で開催。この夕食会がきっかけとなり、スキッド・ロウにいる子供たちを多く受け入れ、ナインス・ストリート・スクールへの奨学金制度が設立されることとなりました。
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