武藤総領事夫妻がカリフォルニア・アフリカ系米国人博物館を訪問しました
2021年11月9日、武藤総領事夫妻は、Japan & Black LA Initiativeの一環として、日系人コミュニティの代表者や当地ユナイテッド・メソジスト教会のアフリカ系聖職者とともに、カリフォルニア・アフリカ系米国人博物館を訪問しました。一行は、キャメロン・ショー館長の案内により館内を見学した後、ロヨラ・メリーマウント大学のカーティス・タカダ・ルークス博士の進行のもと、ロサンゼルスの日系コミュニティとアフリカ系コミュニティの歴史についてグループディスカッションを行いました。
(Japan & Black LA Initiativeは、当館とロサンゼルス地域のユナイテッド・メソジスト教会のアフリカ系聖職者とのパートナーシップにより、日本人及び日系人コミュニティとアフリカ系コミュニティの関係を育み、相互理解を深めることでより良いコミュニティ造りに貢献することを目的として、2020年10月に発足しました。)
館内ではサンフォード・ビガース氏の「Codeswitch」をはじめとする展示品を鑑賞しました。「Codeswitch」は、キルトを使った初の作品展で、現代美術、都市文化、神聖幾何学などの影響を反映した約50点の作品が展示されています。ロサンゼルス出身のビガース氏は、日本で仏教を学んだ経験もあり、彼の作品「Codeswitch」も日本の影響を受けていることがわかります。またアフリカ系社会がLA社交界にいかに進出していったかなど市民運動の歴史を学びました。
展示作品鑑賞の後、一行はロサンゼルスの日系コミュニティとアフリカ系コミュニティをテーマにグループディスカッションを行いました。まず、ユナイテッド・メソジスト教会のマーク・ナカガワ牧師が、第二次世界大戦前の西南地区では、当時の不動産業界や銀行業界が実施していた特定の人種に対する住宅契約の制限等によって、日系一世及び二世とアフリカ系の人々は隣り合わせに暮らしていたという歴史があること、日系人強制収容の際に当時西南地区に所在し日系人が礼拝に訪れていた旧センテナリー・ユナイテッド・メソジスト教会には、ホルマン・ユナイテッド・メソジスト教会のアフリカ系の信徒が礼拝に訪れていたほか、日系人が旧センテナリー・ユナイテッド・メソジスト教会に保管していた所有物を守ってくれていたことなど、両コミュニティのこれまでの歩みを紹介しました。その後一行は、ロヨラ・メリーマウント大学のカーティス・タカダ・ル-クス博士の進行によりグループディスカッションを行い、博物館見学の感想や両コミュニティ間における今後のさらなる発展について意見を交わしました。
参加者による集合写真 クレジット:羅府新報 |
博物館見学の様子 クレジット:羅府新報 |
グループディスカッションの様子 クレジット:在ロサンゼルス日本国総領事館 |