平成19年10月
在ロサンゼルス総領事館
在ロサンゼルス日本国総領事館は、池井宗之ニューオータニ・アメリカ社長に対して、総領事表彰を行います。右表彰式は、11月16日(金)11時より、総領事公邸で行います。
池井宗之氏の経歴・功績等は以下のとおり。
1.経歴
同氏は、昭和22年、佐賀県佐賀市生まれ。1971年青山学院大学法学部卒業。ニューオータニ㈱に入社後、レストラン課、飲料セールス等に配属後、仙台営業所(東北六県担当)所長に異動。ニューオータニ・ロサンゼルス開業の半年後の1978年にロサンゼルスに赴任し、日系担当セールスを経て営業所長に就任。その後、ニューオータニ・シンガポール総支配人を経て、2002年、ロサンゼルスに二度目の赴任をし、総支配人、ニューオータニ・アメリカ社長に就任。
2.功績概要
(1)日系コミュニティに参画することにより、日系人社会と駐在員との交流を促進
同氏は、JBA会長、南加佐賀県人会副会長、ロサンゼルスねぶた祭り実行委員会会長、南加日系商工会議所副会頭等の各団体の要職を歴任することにより、日本人駐在員として、日系人社会と日本人、駐在員の交流の促進に大きく寄与した。
(イ)JBAでは、同氏は、「ダウンタウン再発見ツアー」を企画し、リトル東京の歴史、再開発の状況、全米日系人博物館等の見学を通じ、日本人駐在員に対し、日系人に対する理解を増進し、南カリフォルニアにおいて、駐在員家族が安全・快適に暮らせるのも日系人の方々の多くの犠牲と多大な努力のおかげであることを理解する一助とした。
(ロ)南加佐賀県人会では、同氏は、2004年には佐賀空港の空港公園内での佐賀県人会創立百周年記念植樹を実施し、それまで、交流がなかった佐賀県庁との関係を構築し、佐賀県民に対し、南加佐賀県人会の存在と百周年にも亘る歴史をアピールした。2005年の創立百周年記念式典には、古川県知事を始め商工会議所会頭等佐賀県より130名が、チャーター便でロサンゼルスに来訪し、出席した。
(ハ)ロサンゼルスねぶた祭り実行委員会では、青森からねぶた誘致の発起人のキリンビールの塚原氏の転勤の後、同氏は、同会会長として、16の小委員会を設け、月例の委員会を開催し、本場の青森ねぶた祭りの視察、青森市長表敬等を行い、2年間に亘り、卓越した指導力を発揮し、詳細かつ入念な準備を行ってきた。同氏は、本年8月の「ねぶた祭り」の「二世週日本祭」への誘致により、約2万人という予想を超える観客動員数をもたらしたほか、青森市長、ねぶた制作者、祭り参加者等約100名が当地を訪問した。リトル東京を中心とした日系アメリカ社会と当地に進出している日系企業の駐在員等の在留邦人の絆が強化される上で、関係者の多くが資金面、物資面で協力、ねぶた運行に係るボランティアとして参加したことで、非常に多くの成果をもたらした。
(2)日系ホテルでの勤務を通じ、日系コミュニティのホテルとしての役割の増進に貢献
同氏は、開業半年後の1978年から9年間、また2002年から5年間、当地に赴任し、日系コミュニティのホテルとしての役割の増進に大きく貢献した。
1977年10月に開業したニューオータニ・ホテルは、リトル東京の再開発の一部として実現したホテルであり、敷地確保のため立ち退きを含め、多くの日系人の協力の上に設立したが、同氏は、これらの事案を通し、リトル東京の日系コミュニティとの親密な関係の構築に努めてきた。
また、同氏は、総支配人として、「ホテルを日本文化紹介の場とする」、「日系人、日本人コミュニティの居間、応接間、客間、広場としての機能を持つ」ことを目標に掲げ、年末年始、お正月の催し、ホテルのロビーにおける「生け花」、「お茶」のデモンストレーション、地元日系コミュニティの催しのサポート等を企画・立案及び実施を行ってきた。そういった同氏の努力もあり、閑散としていたリトル東京のお正月や週末にも徐々に活気が戻りつつある。
3.その他
(1)同氏のアメリカン・ネームの「 Chester」は、最初のロサンゼルス赴任時に日系人の友人たちから命名されたもの。
(2)同氏は、11月30日に、ニューオータニ・ロサンゼルスのマネージメント契約の終了に伴い、ニューオータニ本社に帰任の予定。
|