公演
8月25日(火)に国際交流基金、日米文化会館、当館との共催で、狂言師の九世野村万蔵氏による狂言公演及び狂言ワークショップが日米文化会館の日本庭園で開催されました。
「二世ウィーク日本フェスティバル大田楽/狂言米国公演」事業の一環である本公演は、大田楽や狂言を通して、日本伝統文化を親しみやすく紹介することで、米国の幅広い世代に日本の多様な魅力をアピールし、対日関心を高めることを目的としています。
狂言公演に先立ちレスリー・イトウ日米文化会館館長と原秀樹国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター所長が歓迎の挨拶を述べました。堀之内総領事も挨拶に立ち、公演の関係者及び支援者に感謝の意を表し、日米文化会館の日本庭園とそこに設置された舞台の美しさについて言及しました。
また、前週の大田楽公演や音頭踊りが75周年を迎えた二世ウィークにとって素晴らしい締めくくりとなったことや、狂言を含む日本伝統芸能の能楽が、ユネスコの「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」に指定されたと紹介しました。
野村万蔵氏は、はじめに能楽の歴史、能と狂言の仮面や基本的な動き方の違いについて解説・デモンストレーションを行いました。その後、一旦メインパフォーマンスの装束に着替えるために野村氏が舞台から引き下がっている間、音楽を担当する稲葉明憲氏と山下由紀子氏が能楽の囃子となる雅楽楽器を紹介しました。
演目の「伯母ヶ酒」では、酒好きの甥と酒屋を営んでいるけちな伯母とのやりとりがコミカルに展開されました。中々酒を呑ませてくれない伯母を騙すため、甥が鬼に化けて上手く酒を手に入れます。ところが、鬼の仮面をつけたまま、甥はどうやって酒を飲むか、その結末は集まった100人以上の聴衆の笑いを誘いました。最後に、野村万蔵氏から狂言の独特な笑い方のレッスンを受けた参加者は、皆笑顔で会場を後にしました。






