平成30年春の叙勲

平成30年10月10日

エリス・クラウス氏に対する叙勲伝達

 

平成30年4月28日に平成30年春の叙勲受章者が発表され、当館管轄地域からはエリス・クラウス氏が旭日中綬章を受章されました。


クラウス氏は、昭和19年米国テネシー州で生まれ、ニューヨーク州ブルックリンで育ちました。スタンフォード大学大学院に入学し、昭和48年に博士号を取得しました。その後、ウェスタンワシントン大学及びピッツバーグ大学教授を経て、平成7年から同27年に名誉教授として引退するまで、カリフォルニア大学サンディエゴ校国際政策・戦略研究大学院の教授として教鞭をとりました。クラウス氏は、45年以上にわたり、日米の学術交流を促進し、米国における対日理解の向上に貢献しました。


クラウス氏は、日本政治・外交研究の第一人者として数多くの研究に取り組み、100本近くの論文・書籍を執筆しています。同氏の研究論文は、専門家の中でも高い評価を受けており、政治学分野で世界最高権威とされる論文ジャーナル「アメリカン・ポリティカル・サイエンス・レビュー」及び「アメリカン・ジャーナル・オブ・ポリティカル・サイエンス」を始め、権威あるジャーナルに数多く掲載されています。また、同氏の編著書は、日本語で翻訳出版された書籍を含め8冊に及びます。


クラウス氏は、日本政治に関する広い見識と実績から、日本を始めイギリス、ドイツ、イタリアなどの著名な大学から招聘され、比較研究に取り組んできました。現在、同氏は、ドイツ人と米国人の政治学者と共に、ドイツと日本の戦後の憲法の下での安全保障政策の比較研究に関する著書の執筆に取り組んでいます。


クラウス氏の叙勲伝達式は、平成30年9月27日午後2時よりカリフォルニア大学サンディエゴ校ファカルティ・クラブのアトキンソン・パビリオンで行われ、大学関係者を始め、ご家族及びご友人が出席されました。伝達式終了後にはレセプションが開催され、 クラウス氏はゲストの方々と和やかに歓談されました。