令和元年秋の叙勲受章者
令和元年11月4日
11月3日(日本時間),日本政府は,令和元年秋の叙勲受章者を発表しました。当館管轄区域関係者では次の2氏に対して授与されます。
記
賞賜 |
功労概要 |
主要経歴 |
氏名 性別 年齢 |
現住所 |
旭日双光章 | アメリカ合衆国における日系人支援及び日本とアメリカ合衆国間の相互理解促進に寄与 |
元 リトル東京サービスセンター理事長 | デボラ・ナカトミ (女・66歳) |
米国 カリフォルニア州 ロサンゼルス市 |
旭日単光章 | 日本文化普及への功労 | いけばな教授会顧問 小原流ロサンゼルス支部顧問 |
大廻 久子 (正原祥風、正原久子) (女・90歳) |
米国 カリフォルニア州 ロサンゼルス市 |
各受章者の対日功績
デボラ・ナカトミ【旭日双光章】
デボラ・ナカトミ氏は,平成30年末まで,36年間にわたり,リトル東京サービスセンターの理事を務められ,内4年間は理事長として低所得者向け住宅の建設など,様々なコミュニティに対して社会サービスを提供されてきたころが特に高く評価されています。同氏は,同センター活動の広報に力を入れ,令和2年完成予定の「ロサンゼルス武道館」の建設計画においては,そのネットワークを通じて日系コミュニティに留まらず様々な団体から寄付を集められ,計画の実行に大きく貢献されました。
同氏は日系社会のみに限らず,米国社会においても傑出したリーダーシップを発揮しており,女性の人権やリーダーシップ,家庭内暴力の根絶といったテーマにおいては,全米で有数のオピニオン・リーダーでとして複数の団体から表彰されました。また全米ガール・スカウト協会の理事を9年間務めたほか,その後半の約6年間は同協会国際コミッショナーとして同協会の対外的な代表を務められました。
平成21年には外務省が実施している在米日系人リーダー招へい事業に参加。本プログラムを通じ,日本の官民の代表者と面会しただけでなく,同じ日系のルーツを持つ他の参加者から様々な刺激を受け,その後日米関係に積極的に関わっていく大きな転機となりました。
翌年には過去の本プログラム参加者有志とともに再度訪日し,日本政府要人と日米関係強化の方途につき協議を行いました。同プログラムのオリエンテーションでも講師を務めたほか,在米公館長会議の際には公館長と日系人リーダーのミーティングに参加するなど,日米関係の進展に貢献されました。
東日本大震災に際しては,共同プロデューサーとしてドキュメンタリー「東北からのストーリー」(Stories from Tohoku)を制作。日本を支援するために,米国で寄付金集めを継続する日系人たちが,被災地住民との交流を通じ,日本との繫がりや自分たちの内面に存在し続けている「日本」を再発見していく様子を,希望を持って強靱に生きる被災者の勇気とともに描きました。
さらに,平成30年には共同プロデューサーとしてドキュメンタリー「アメリカン・ストーリー~ノーマン・ミネタとそのレガシー」(Norman Mineta and his Legacy:An American Story)を制作。日系アメリカ人移民の歴史および,第二次世界大戦中に強制収容された日系人の名誉回復のため,米国政府からの謝罪と補償を求めるべく活動し,現在も日米関係の促進ため活動されているノーマン・ミネタ氏の功績を後世に残しました。同年11月には,全米各地で本ドキュメンタリーを上映した後,ミネタ氏とともに訪日し,米日カウンシルの総会において本ドキュメンタリーの上映会を開催されました。
同氏は戦略的コミュニケーションを専門とするNakatomi & Associatesの会長であり,企業のCEOおよびマネジメントチームへのアドバイザーとして活動し,マネジメントや組織改革をリードされています。
同氏は日系社会のみに限らず,米国社会においても傑出したリーダーシップを発揮しており,女性の人権やリーダーシップ,家庭内暴力の根絶といったテーマにおいては,全米で有数のオピニオン・リーダーでとして複数の団体から表彰されました。また全米ガール・スカウト協会の理事を9年間務めたほか,その後半の約6年間は同協会国際コミッショナーとして同協会の対外的な代表を務められました。
平成21年には外務省が実施している在米日系人リーダー招へい事業に参加。本プログラムを通じ,日本の官民の代表者と面会しただけでなく,同じ日系のルーツを持つ他の参加者から様々な刺激を受け,その後日米関係に積極的に関わっていく大きな転機となりました。
翌年には過去の本プログラム参加者有志とともに再度訪日し,日本政府要人と日米関係強化の方途につき協議を行いました。同プログラムのオリエンテーションでも講師を務めたほか,在米公館長会議の際には公館長と日系人リーダーのミーティングに参加するなど,日米関係の進展に貢献されました。
東日本大震災に際しては,共同プロデューサーとしてドキュメンタリー「東北からのストーリー」(Stories from Tohoku)を制作。日本を支援するために,米国で寄付金集めを継続する日系人たちが,被災地住民との交流を通じ,日本との繫がりや自分たちの内面に存在し続けている「日本」を再発見していく様子を,希望を持って強靱に生きる被災者の勇気とともに描きました。
さらに,平成30年には共同プロデューサーとしてドキュメンタリー「アメリカン・ストーリー~ノーマン・ミネタとそのレガシー」(Norman Mineta and his Legacy:An American Story)を制作。日系アメリカ人移民の歴史および,第二次世界大戦中に強制収容された日系人の名誉回復のため,米国政府からの謝罪と補償を求めるべく活動し,現在も日米関係の促進ため活動されているノーマン・ミネタ氏の功績を後世に残しました。同年11月には,全米各地で本ドキュメンタリーを上映した後,ミネタ氏とともに訪日し,米日カウンシルの総会において本ドキュメンタリーの上映会を開催されました。
同氏は戦略的コミュニケーションを専門とするNakatomi & Associatesの会長であり,企業のCEOおよびマネジメントチームへのアドバイザーとして活動し,マネジメントや組織改革をリードされています。
大廻久子(正原祥風)(正原久子) 【旭日単光章】
正原氏は、1942年いけばな小原流に入門以降、日本伝統文化であるいけばなに魅せられ、ロサンゼルス移住後は、在日米軍経験者の夫人達にいけばなの指導を行い、また30年以上に亘り、ロサンゼルスシティーカレッジの生涯学習プログラムにおいて当地の学生や成人を対象にいけばなの指導にあたり、日本のいけばなへの理解の深化・普及に努めてこられました。これらの子弟の中には教授免許を取得し、いけばな教授として同氏の志を後継し活躍している方もいます。
長年に亘り、二世週祭や日米文化会館、全米日系人博物館における文化行事、ロサンゼルス郡立美術館の日本行事やプライスコレクション美術展に於いて、いけばなの展示や実技披露を通じ後進の指導を行い、いけばなの伝統技術の継承・普及に常に努力してこられました。同氏のこれらの功績は、日米文化交流に多大な実績を残したとし、南加日系婦人会及び日系市民協会ロサンゼルス支部からは“Woman of the Year”“特別功労賞”が授与されています。
また、正原氏は、1992年以降、北米小原流教授会の名誉会員として毎年全米各地で開催されるカンファレンスに参加し、いけばな小原流本部からの派遣教授の助手役を務め、北米32支部の教授陣の活動を積極的に支えてこられました。これらの尽力が認められ、同流家元より2011年に名誉会員に任命されました。
南カリフォルニアに於いて、同氏が会長(3期)を務めた華道教授会と南加生花教授会が統合され、2015年新たに、いけばな教授会が設立され、正原氏はその豊富な経験と人徳を生かしリーダーシップを発揮、初代会長に就任し同会の活動を牽引しました。
また、複数流派の会員で構成されるイケバナインターナショナル・ロサンゼルス支部に於いても、長年に亘りカリフォルニア州、アリゾナ州で、講義や実技披露を行うなど、いけばなを通じた日米文化の友好親善交流に励んでこられました。
正原氏は、これら半世紀以上に亘る日本いけばな文化の普及・発展に於いて顕著な功績を残したとし、2016年には外務大臣表彰を受賞されています。
長年に亘り、二世週祭や日米文化会館、全米日系人博物館における文化行事、ロサンゼルス郡立美術館の日本行事やプライスコレクション美術展に於いて、いけばなの展示や実技披露を通じ後進の指導を行い、いけばなの伝統技術の継承・普及に常に努力してこられました。同氏のこれらの功績は、日米文化交流に多大な実績を残したとし、南加日系婦人会及び日系市民協会ロサンゼルス支部からは“Woman of the Year”“特別功労賞”が授与されています。
また、正原氏は、1992年以降、北米小原流教授会の名誉会員として毎年全米各地で開催されるカンファレンスに参加し、いけばな小原流本部からの派遣教授の助手役を務め、北米32支部の教授陣の活動を積極的に支えてこられました。これらの尽力が認められ、同流家元より2011年に名誉会員に任命されました。
南カリフォルニアに於いて、同氏が会長(3期)を務めた華道教授会と南加生花教授会が統合され、2015年新たに、いけばな教授会が設立され、正原氏はその豊富な経験と人徳を生かしリーダーシップを発揮、初代会長に就任し同会の活動を牽引しました。
また、複数流派の会員で構成されるイケバナインターナショナル・ロサンゼルス支部に於いても、長年に亘りカリフォルニア州、アリゾナ州で、講義や実技披露を行うなど、いけばなを通じた日米文化の友好親善交流に励んでこられました。
正原氏は、これら半世紀以上に亘る日本いけばな文化の普及・発展に於いて顕著な功績を残したとし、2016年には外務大臣表彰を受賞されています。