平成28年秋の叙勲受章者

2016/11/3
11月3日(日本時間)、日本政府は、平成28年秋の叙勲受章者を発表しました。
当館管轄区域関係者では、次の2名に対して授与されます。


 

賞賜

功労概要

主要経歴

氏名

性別 年齢

現住所

旭日双光章 日本・アメリカ合衆国間の友好親善及び相互理解の促進及び日本文化の紹介に寄与

元 南加県人会協議会 会長

元 ソーテル日本学院 理事長

元 南加日本民謡協会 会長

タック・タケヒロ・ニシ

Tak Takehiro Nishi

 (男) 

(80歳)

カリフォルニア州
ロサンゼルス市

旭日単光章

日系アメリカ人コミュニティーの福利厚生と友好関係の向上に貢献した功績

元 南加日系婦人会会長  

表千家同門会 北米南加支部  副支部長

猪瀬加代子

Kay Kayoko Inose

(女)

(75歳)

カリフォルニア州

ランチョ・パロス

ベルデス市

 

 

各受章者の対日功績

タック・タケヒロ・ニシ 旭日双光章

タック・タケヒロ・ニシ氏は1936年、カリフォルニア州ロサンゼルス市に日系2世として生まれました。1941年に両親の故郷である鹿児島県加世田市に移住し、1956年にロサンゼルスへ帰米しました。1959年には米国陸軍に徴兵入隊し、1961年に陸軍を名誉除隊。同年にカリフォルニア州公認造園師の資格を取得。現在も現役で造園と庭師の仕事をしています。ニシ氏は各種非営利団体に所属し日本語教育の発展と日本の伝統文化普及に尽力してきました。また芸能・音楽活動などエンターテインメントの分野でも半世紀以上にわたり南加の日系社会に元気と活力を与え、日系人社会の福利厚生の向上に多大な貢献をしています。



ニシ氏は1972年から現在に至るまでソーテル日本学院の理事を務めており、その中でも1976年から1978年は理事長を務めた。同学院が日本語と日本文化を次の世代へと継承させる教育文化機関として名声を得ているのはニシ氏の功績によるところも大きく、日系人の自らのアイデンティティに対する意識づけや現地市民への対日理解の促進に貢献しています。



ニシ氏は南カリフォルニア庭園業連盟の会員としても45年にわたり精力的に取り組んでいます。庭園業の後進の指導を続け、日本庭園を通じ日本文化の普及や地域社会における日系人の地位向上に広く貢献してきました。このような功績が称えられ、大日本農会から1997年には緑白綬有功賞、2014年には紅白綬有功賞を受賞しています。



南加県人会協議会でもニシ氏は副会長(1988年~2003年)、会長(2004年~2005年)を務め、1985年から30年に渡り理事を務め#ています。同協議会主催の親睦演芸会では25年以上に渡って演芸委員長や司会を通して運営を支援しています。同人がイニシアティブとって実施している育英奨学資金募集では日本文化を学ぶ学生や日本語教育の支援を通じて若い世代からの支持獲得に尽力しています。親睦演芸会では震災に対する募金活動も実施しており、現地日系社会が一体となる支援活動に貢献しています。



日本の伝統芸能の継承と普及にもニシ氏は南加日本民謡協会の理事として貢献しています。1975年より会長を務めている松豊会では名取となり、現地での日本民謡の普及に長年にわたって多大なる貢献を続けています。



その他にも南加日系商工会議所の理事や南加昭和会会長、北米百働会(100歳まで働こう会)などなど、幅広く貢献活動を続けています。募金集めを目的としたアメリカ版紅白歌合戦の開催にも尽力し、司会を務めています。芸能全般にわたって造詣が深く、戦後よりエンターテインメントの分野で南カリフォルニアの日系社会に元気と活力を与える為、50年にもわたり多大な努力を続けてきています。

 

猪瀬加代子      旭日単光章

猪瀬加代子氏は、1941年にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチで生まれた日系3世で、ロサンゼルスのサウス・ベイエリアで育ちました。ガーデナ市での家業を引退してから日系諸団体の活動に一層積極的に参加するようになり、様々な分野で長きにわたりボランティアとして日系アメリカ人コミュニティーの活動に貢献し、日米の友好親善及び米国日系人の交流と米社会における日系人の地位向上に尽力してきました。


猪瀬氏は1980年代から南加日系婦人会の会員として活動に参加し、バザー委員や初の奨学金委員など、さまざまな募金活動や役職を歴任しました。同会の活発な募金活動によって集まった資金は、日系諸団体の活動への助成金として、また、日系青少年への奨学金として寄付され、現在も日系社会の活動を支えており、日系コミュニティーの福利厚生の向上に貢献しています。



同氏は2005年に同会会長に就任し、2008年までの任期中、英語版の会則の作成や非営利奉仕団体ステータスの取得など、米国社会で同会が今後も長く活動を続けていくことができるための諸策を進めました。2014年から2015年まで再度同会会長を務めた際には、新規会員の増員などにイニシアティブを発揮し、同会の組織強化に尽力しました。2014年に同会が創立110周年を迎えた際には、祝賀行事の企画運営の指揮をとり、開催された祝賀会には日系社会をはじめ各界の代表者が多数集い、長きに渡る同会の奉仕活動が再認識される機会となりました。



同氏は、1986年から全米日系人博物館創設の活動に参加し、1987年から1997年までの10年間にわたり評議員会副議長を務め、初代館長の選出の事務的作業、博物館のロゴの選定作業、博物館の定款の作成作業、博物館設立のための募金活動などに精力的に務めました。同氏は、同博物館の創立初期の活動に携わり、同博物館が全米レベルの組織へと発展していくうえでの運営の土台作りに貢献しました。



また同氏は、2002年から2005年まで表千家同門会米国南加支部の事務長を務め、事務面で組織の運営を支えました。2006年には、京都で開催された表千家の30周年記念式典に参加するため、32名のメンバーを率いる訪日団の団長を務め、カリフォルニア特有の茶道具の展示を日本の同門会スタッフと協力して企画運営しました。2012年からは同会の副支部長を務めています。また現在では、自宅に茶室を構え指導にあたっている他、ボランティアで小学生、中学生、高校生が通う日本語学校などでデモンストレーションを行い、次世代の日系アメリカ人に、茶道体験の機会を提供するなど、日本文化の普及・紹介と日米友好親善に貢献しています。



同人は、2009年に日系市民協会からウーマン・オブ・イヤーを受賞。2015年には二世週祭においてパイオニア賞を受賞しています。また、2011年から日米婦人会の理事も務めています。その他にもさまざまな分野で、日系アメリカ人コミュニティーの活動への貢献を続けています。