総領事からの挨拶

平成29年1月1日

千葉明 総領事からの新年のご挨拶

南カリフォルニア及びアリゾナの皆様,明けましておめでとうございます。
皆様には,昨年も在ロサンゼルス総領事館の活動に対し,温かいご支援とご協力をいただき,誠に有難うございました。昨年7月の着任以来,数多くの方々にお会いする機会を得て,今日の友好的な日米関係や深い相互理解は,皆様の様々な分野における長年の貢献の証であることに感銘を受けました。

 

 2016年は,日米両国にとり,大変重要な年でした。5月にオバマ大統領が伊勢志摩サミットに参加した後,現役大統領として初めて広島を訪問し,12月には, 安倍総理が真珠湾を訪問,日本の現役首相として初めてアリゾナ記念館で慰霊を行いました。両首脳によるこれらの歴史的訪問は,戦後70余年の価値を共有する同盟国へと変容させた日米の和解の価値を再認識し,同時に二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという決意を新たにするものでした。

 

日本と南カリフォルニアやアリゾナとの関係に目を向けますと,経済面では,南カリフォルニア6郡における日本の直接投資は第1位,日系企業の直接雇用は7万9千人にも上っています。また,南カリフォルニアとアリゾナに進出している日系企業数はそれぞれ約700社,40社であり,地域の経済を支えていると言っても過言ではありません。

 姉妹都市関係では,両国の市の関係者,地域住民やボランティアの方々に支えられ,現在44の市が友好的な姉妹都市提携を結んでいます。2016年には,茨城県水戸市・カリフォルニア州アナハイム市及び兵庫県姫路市・アリゾナ州フェニックス市が40周年を迎え,三重県鳥羽市・カリフォルニア州サンタバーバラ市が50周年を迎えました。2017年は,神奈川県横浜市・サンディエゴ市,宮城県仙台市・リバーサイド市及び静岡県三島市・パサデナ市がそれぞれ60周年の節目を迎えるなど,長期に亘り,草の根レベルにおける活発な事業が行なわれています。

 

当館では,引き続き対日理解の促進に取り組んで参ります。2017年にハリウッドにおいてジャパン・ハウスが開館する予定で,芸術や文化,科学技術,観光,エンターテイメント,日本食など,世界に通じる本物の日本の魅力を発信する拠点となります。ロサンゼルスが,ロンドンとサンパウロと共にジャパン・ハウス開設の地に選ばれた事を大変誇りに思います。ジャパン・ハウスを通して,多くの人々が日本へのより深い理解と共感を持って下さることが大いに期待されます。

 

日米両国の架け橋としてご活躍されている在留邦人の皆様,日系企業の皆様,日系コミュニティーの皆様方に,心より感謝申し上げるとともに,本年も,皆様に愛される総領事館を目指し,各種サービスの充実,日系企業支援に取り組んで参ります。皆様のご意見・ご提案をいただきながら,精一杯職責を全うして参りますので,どうぞよろしくお願いいたします。
本年が皆様にとりまして実り多い年となりますよう祈念申し上げ,新年のご挨拶とさせていただきます。

        
2017年 元旦
在ロサンゼルス日本国総領事
千葉 明