福島県浪江町と当地ランカスター市のスマート姉妹都市の覚書署名式開催

令和3年7月28日
7月19日当地ランカスター市は福島県浪江町と水素の利活用を軸とした共同取り組みを進めるスマート姉妹都市に関する覚書署名を総領事公邸で開催しました。
 
 福島県浪江町は2011年の東日本大震災で被災して以来、再生可能エネルギーの利用に率先して取り組み2020年には同町に世界最大の水素製造拠点である「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」が開設されています。また、カリフォルニア州ランカスター市は、米国で地方公共団体としては初めて域内需要のための発電を再生可能エネルギーのみで実現するネットゼロエネルギーシティーなど、再生可能エネルギー分野の先進地であり、昨年11月には全米で初めて「水素宣言都市」を表明しました。
 今回の両市町の覚書締結はこのような先進的な取り組みを進める日米の両都市が世界に向けてその可能性を互いの連携から広げようとする歴史的な瞬間であるとともに、水素社会を姉妹都市の連携を通じて世界に広げることで気候変動の解決策を見出そうとする新たなチャレンジとなっています。
 
 当日の署名式では当館武藤総領事が冒頭挨拶を行い、吉田数博浪江町長及びレックス・パリスランカスター市長から両都市の取り組みを紹介された後、今回の覚書に署名しました。その後アレックス・パディラ連邦上院議員から「持続可能なエネルギー源に移行するための2つの都市の大胆な行動を支援することを約束する」との祝福ビデオメッセージが紹介されたほか、エレニ・クナラキス加州副知事からも「日本とカリフォルニアは共にクリーンエネルギーの未来への道をリードしており、都市レベルを含む政府のすべてのレベルでのパートナーシップは気候変動に取り組むために不可欠」とのビデオメッセージが投影され、最後にはキャスリン・バーガーロサンゼルス郡郡政官から「東京オリンピックで浪江町で製造した水素が使われているように、ランカスターで作られた水素が、2028年のロサンゼルスオリンピックの燃料になることを願っている」との祝辞をいただきました。
 
なお、署名式後、武藤総領事はランカスター市長より、世界を変えられる者に対してのみ与えられる「Key to the City」を授与されました。
 
当日登壇者
  • 武藤顕 在ロサンゼルス日本国総領事
  • 吉田数博 浪江町長
  • レックス・パリス ランカスター市長
  • アレックス・パディラ連邦上院議員(ビデオメッセージ)
  • キャスリン・バーガー ロサンゼルス郡郡政官
  • エレニ・クナラキス加州副知事(ビデオメッセージ)
  • レックス・ヘスリン 日立造船inova シニアプロジェクトデベロッパー
  • 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構大平英二 総括研究員
  • 日本貿易振興機構(JETRO)ロサンゼルス 佐伯徳彦次長
  • 経済産業省水素・燃料電池戦略室 日野由香里室長
  • 経済産業省 福島新産業室 宮下正己室長
 
          
武藤総領事 挨拶   集合写真