Irene Hirano Inouye Memorial Award 授賞式及びレセプションの開催

令和4年6月8日
ロサンゼルス日本国総領事館及びUCLA Terasaki Center for Japanese Studiesは、6月3日(金)、日本国総領事公邸において、Terasaki Center for Japanese Studies 設立30周年記念行事として、Irene Hirano Inouye Memorial Award 授賞式及びレセプションを開催しました。
 
Irene Hirano Inouye Memorial Awardは、UCLA Terasaki Centerが、日系人社会と日米関係の発展にその生涯を惜しみなく捧げたアイリーン・ヒラノ氏の功績を称え、彼女の遺志を将来につなげ、日系人社会と日米関係の一層の発展に貢献する人材育成に資することを目的として設立したものです。日本総領事館として、その授賞の趣旨に賛同し、今回第1回目の授賞式をTerasaki Centerとともに共催することができ大変光栄に思います。
 
第1回目の受賞者には、スタンフォード大学東アジア言語文化学部のIndra Levy助教授が選ばれました。Levy助教授は、19世紀の終わりから20世紀半ばの日本文学の「ユーモア」に焦点をあてた研究に取り組んでおられ、また、その研究分野は、現代の日本文学と評論、批判的翻訳研究、ジェンダーと言語、明治と大正時代の演劇そして現代の知的女性史まで幅広い分野に亘っています。
 
さらに、Levy氏の功績は学術研究の域に止まらず、日本研究を目指す若い研究者に対する日本語教育への貢献が大きく評価されました。横浜に所在するIUC(Inter-University Center for Japanese Language)はスタンフォード大学の呼びかけにより1963年に創設されて以来、これまでに米国における日本研究の第一人者を数多く輩出していますが、Levy氏は、2010年半ばに危機的状態にあったIUCをファンドレイジングによって財政的に再建するとともに、組織の改革改編を断行し、将来の日本研究者にとって不可欠な言語教育の場を存続させており、その意義は高く評価されるべきと考えます。
 
Levy氏の長年に亘る研究成果が広く米国の人々に共有され、日本に対する理解の深化につながることを祈念するとともに、Levy助教授の多大なる日本研究人材育成への貢献に対して深い感謝と敬意を表します。