金メダリスト・バロン西氏の馬鞭が日本に返還されます

令和3年7月20日
 今般、1932年に開催されたロサンゼルス・オリンピックの馬術競技で金メダルを獲得したバロン西(西竹一)氏が使用していた馬鞭が、当地LA84ファウンデーションよりバロン西氏の御遺族に返還されることになりました。馬鞭は、1964年に西夫人からヘルムズファウンデーションに寄贈された後、ヘルムズファウンデーションがLA84ファウンデーションとなった現在までLA84ファウンデーションに保管されていました。

 返還式の模様はこちらから御覧いただけます。

 返還式は、ABC7アンカーのデビッド・オノ氏が司会を務め、特別ゲストとして、俳優兼プロデューサーのマシ・オカ氏、LA84ファウンデーションのレナータ・シムリル会長兼CEO、武藤顕・在ロサンゼルス日本国総領事が参加しました。また、バロン西氏のひ孫である西満彦氏をはじめ、エリック・ガルセッティLA市長、ジャニス・ハーンLA郡政官、ホリー・ミッチェルLA郡政官、マーク・リドリー・トーマスLA市議会議員、「硫黄島からの手紙」の脚本家であるアイリス・ヤマシタ氏などの関係者からビデオメッセージが寄せられています。

 バロン西氏は、1932年に開催されたロサンゼルス・オリンピックの馬術競技で、日本人として史上初、かつ唯一の金メダルを獲得しました。チャーリー・チャップリンやダグラス・フェアバンクスなどのハリウッドスターとも親交があり、南カリフォルニアの人々に愛されたバロン西氏は、当時成長しつつあった日系社会の誇りでもありました。それからわずか10年あまりで、日本軍将校として1945年の硫黄島の戦いで亡くなりました。その様子はクリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」でも語られています。