武藤総領事夫妻がクレンショー地区とワッツ・タワーを訪問しました

令和3年10月5日
当館とユナイテッド・メソジスト教会が実施する「Japan & Black L.A. Initiative」の取り組みの一環として、アフリカ系コミュニティへの理解を深め、またその関係を強化するため、武藤総領事夫妻は、2021年8月下旬にクレンショー地区とワッツ・タワーを訪問しました。

【クレンショー地区訪問】2021年8月23日

武藤総領事夫妻は、クレンショー地区で育ったユナイテッド・メソジスト教会カリフォルニア太平洋カンファレンス西地区代表のマーク・ナカガワ牧師の案内により同地区を視察し、 クレンショー・スクエアの裏通りに並ぶ家々の独特な日本風の景観を始め、「Kashu K Realty, Inc.」や「Tak's Hardware」などの今昔の日系企業の看板など、同地区において日系人が与えた影響について紹介されました。 また、ナカガワ牧師は、千心仏教寺院、西南柔道道場跡地、センテナリー・ユナイテッド・メソジスト教会跡地、西南シニア・シチズンズ・センターなどの建造物を紹介しながら、少年時代にクレンショー通りの旧国際劇場で映画を見たことを懐かしく語りました。また、アーバンリーグ・ロサンゼルスの本部やライマート・パークなどのアフリカ系コミュニティにとって重要な場所や組織、そして、クレンショー地区で育った時に経験した日系とアフリカ系の文化の相互交流についても紹介しました。

【ワッツ・タワー訪問】2021年8月26日

武藤総領事夫妻は、2020年秋に「Japan & Black L.A. Initiative」が発足して初めて、ワッツ・タワーの向かいにあるセント・ジョンズ・ユナイテッド・メソジスト教会で、アフリカ系聖職者と面会しました。教会の座右の銘である 「ワッツとともにあるワッツの教会(The church of Watts, with Watts at heart)」に思いを致しながら、キャシー・ウィルボーン牧師が60年に及ぶ同教会の歴史と同教会のアフリカ系コミュニティにおける意義について紹介しました。同教会の長年のメンバーであるジミー・ニコルズ氏が、子供の頃に家族でミシシッピ州からワッツ・タワー周辺の地区に移住した歴史や教会の重要な役割について説明しました。さらに、ナカガワ牧師やロヨラ・メリーマウント大学のカーティス・タカダ・ルークス博士らが、1965年8月のワッツ暴動の意義について意見を述べました。一行はその後、イタリア人移民のサイモン・ロディア氏が1921年から1955年にかけて建設したワッツ・タワーを見学しました。

 
ナカガワ牧師が幼少期を過ごしたクレンショー地区の自宅

 
クレンショー地区にある千心仏教寺院

 
セント・ジョンズ・ユナイテッド・メソジスト教会のメンバー ジミー・ニコルズ氏

 
セント・ジョンズ・ユナイテッド・メソジスト教会

 
ワッツ・タワー